指揮者:古橋富士雄
東京に生まれる。指揮法を齋藤秀雄、高階正光、神谷一衛、作曲を島岡譲、矢代秋雄、ピアノを宮島敏の各氏に師事。1973年まで原信子(日本のオペラ界の草分け的存在で、日本人で初めてミラノ・スカラ座で活躍したソプラノ歌手。五十嵐喜芳、伊藤京子等、数多くの世界的オペラ歌手を育てた)オペラ研究所の専属ピアニストを務める。1962 年NHK東京児童合唱団(2004年改名)に指導スタッフとして入団。1966年、同団卒業生による女声合唱団「東京トルヴェール」結成と同時に常任指揮者の任につき、1970 年第23回「全日本合唱コンクール」一般の部で金賞を受賞し、合唱指揮者としての地位を決定づける。
その後氏が名誉指揮者を務める「NHK東京児童合唱団」の音楽監督として、1968年「BBC世界アマチュア合唱コンクール」、1982年「ゾルタン・コダーイ生誕100周年記念国際合唱コンクール」、1989年「FBU(世界放送連合)主催の国際コンクール」等、数多くの国際コンクールで第1位、又はグランプリ受賞の他、85年「第20回モービル児童文化賞」、2000年優秀な合唱団に送られる「花とライオン」、 2003年「日本童謡文化賞」を受賞。その他「天皇陛下御在位60年記念演奏(昭和天皇)」、「天皇陛下御在位10年記念演奏(今生天皇)」などにも出演し「NHK東京児童合唱団」を日本の音楽界にはなくてはならない存在に育てた。
又、来日する海外の合唱団との交流、NHK交響楽団をはじめ各オーケストラとの共演、オペラへの出演、1977 年以来14回におよぶヨーロッパ演奏旅行、邦人委嘱作品を中心とする意欲的なプログラムで行われた定期演奏会等、様々な演奏活動を通じて、演奏技術の両面に於ける第一線の演奏団体に育てた氏の力量は賞賛されている。
又、NHKの「みんなのコーラス」にレギュラー出演している他、これまでに国技館5000人の「第九」や、TEPCO.1万人コンサートの合唱監督として活躍し、常に合唱の指導的立場を担っている。現在、日本合唱指揮者協会理事長、NHK東京児童合唱団名誉指揮者、浜松市アクトシティ音楽学院音楽監督、東京家政学院短期大学非常勤講師、日本コダーイ協会理事。